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おきらく48

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5月15日

「今日は団体さん入ってっから空きがねえだ。母ちゃんスグ戻って来るから、ちょっと待ってケロ。」 確かこんなやり取りだったと思う。
キャンプ場の受付に10代の女の子が二人いて、キャンパー達の接客で忙しそうにしていた。
なかば期待せず「外で待ってから。」と言って、表の木製椅子に腰をかけた。
キャンプ場一面に大型テントが張られ 大勢の人達や車が出入りし賑やかだったので、何かのお祭りなのかもしれない。

しばらくすると母親らしき女性がやってきて、週末の状況とスペシャルな場所を提供するといった流れから、場所を見せてもらうことにした。
ブロンドの女の子についていくと、バックヤードのトイレ裏に案内された。 確かに唯一のスペシャルな場所には違いない。
「好きに使ってくれていいずら。」と、2つあるベンチを移動しても良さげだった。

さすがにトイレ裏4泊は御冗談でしょと思ったが、 見ず知らずの所で 夕方から別のキャンプ場を当たることや コペンカードがあと2日間有効という事などを考え、 とりあえず2泊する旨をマダムに伝えると いがいにも延泊を勧めてきたので、 私は考えておきますと言って チェックアウト時に清算することになった。

これだけの土地があるのに、私のテント下にも何家族かいて デンマーク人にはトイレ裏のネガティブな思想がないのかもしれない。
キャンプ場は驚くほど安く、半泣きでコペンに泊まることを考えたなら 我慢しなければならない範囲であり、オプションのWIFI代など迷う必要がどこにあるのかと思えたほどだ。

ところがグリーンキーは別だった。
私は数日後にはデンマークを出国するから どうしてもグリーンキーのメンバーにならないと言うと、キャンプ場の宿泊者は全員そうだし 規則で決まっているというのだ。
人の良いキャンプ場の家族を困らせるつもりは全くないし、デンマーク人を驚かせようとは思わないし、何なら有機栽培やファーマーズマーケットには積極的な方だが、それでもグリーンキーの会員費を支払いたくなかった。

デンマーク人にこんな時だけメンバーになれと言われても納得できる訳もなく(オデンセコペン観光局)、帰国後DMなどの面倒は御免だという一種の抗体の様なものが自然にできていたし、しかもキャンプ代に比べて高かった。
支払わなければキャンプ場は利用できないので 私は会員費を支払い、その代りマダムはキャンプ代を少しおまけしてくれたが、結局、後味の悪い感じになっただけだった。

キャンプ場は、数日で出国する私の様なバックパッカー向けではなく、週末余暇で訪れ レセプションのマダムと談笑するような馴染みの人々向けの場所なのだ。


(続く)


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郊外電車に乗って

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